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sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

どのくらい待たせたのだろうか?カツヤの方が先に来ていることは珍しい。灰皿のタバコは一本しかなかったから、それほどの時間では無かったのだろうが。テーブルの上にはハイネケンとドライフルーツが載っていて、あたしは瓶を指差し同じものを、と言った。
カツヤはたらふく買い物をしてきたらしく、疲れてはいたがご機嫌だった。袋の中から嬉しそうに戦利品を出して説明する彼の様子は少し新鮮だった。
深夜23時。もう社員寮には帰れない。バーで飲み明かすほど若くない、と言うカツヤ。飲めないのは若さというより君の酒の弱さだろ、とは言わない。結局、電車で移動してホテルに入る。フロントの婆さんがやけに威圧的。
酒のせいか、慣れないベッドのせいか、あたしは何度も目が覚める。しかしカツヤはいつ見ても熟睡、幸せな奴だと思う。広い額を撫でていると、寂しさが消えていく。あたしは一人じゃない。
フロントの婆さんに急かされながらチェックアウト。熱いコーヒーが飲みたいということで喫茶店へ。ピザトーストを二人で分ける。コーヒーの味は少々薄い。
次はどの同期が辞めるんだろう、という話になる。カツヤが最も仲の良かった同期がごく最近辞めたのだ。次はあたしかもしれない、と言ってみる。何しろ病気だからね、と付け加えると、彼はタバコの灰を潰しながら薄く笑う。
出会ってから四年。もしあたしが仕事を辞めても、カツヤはたまに側に居てくれるだろう。何となくそれがわかる。