sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

書を捨てよ、町に出よう、というのは、ゆとり世代のあたしが言い換えるならば、ネットを捨てて、バーへ行こうというくらいの意味合いである。小説のネタは、ブログを読むより、隣の客から仕入れた方がより書きやすい。もちろん、狙った通りの人物と遭えるとは限らないけれど、ストックして数年後に使うことができる。今書いている評判の悪い恋愛小説も、そういう体験から出来上がったようなものだ。
あたしもいい歳になってきたので、同い年のマスターと出会うことも増えた。店の人は、総じて歳上だと思い込んでいたので、話が合うとびっくりする。雇われ人生を選んだ身としては、自営業、しかも水商売の同年代の話を聞くのは本当に面白い。あたしにもこういう道があるにはあったのだ、と考えることができる。職種上、彼らの上に立つような立場にあるので、会社名は決して明かさない。もしバレたら、あたしはこの街で飲めなくなる。
この先、職場にいる時間は、どうしたって一番長くなる。家族よりも、上司と話すことが絶対に多くなる。バーテンダーや、客たちとの語らいは、もっと短い。だからこそ、そういう一時が楽しいのだろう。
そして、愛する人と過ごすのは、更に希少で。あたしの物の言い方によっては、もう二人で会えないかもしれなくて。それでもあたしは、彼が健康に生きていてくれることが嬉しくて、それだけでもう満足してしまう。彼の生き方は、一般的に非難されるものかもしれないけれど、あたしは全てを肯定する。傍にいなくても、愛情を注ぐことができるのだと、ようやく思うようになったのだった。