sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

誰かと話をしたければ、近所のバーに行けばいい。
恋人と別れてフリーになったあたしは、とりあえずマスターに愚痴をこぼした。年上の大人の一般的な感想を聞いて、あたしは幾分安堵した。二十代後半の男女、そういうのは、よくある話だと。
この店に恋人を連れて来たことはない。彼は酒が飲めないから。しかし、元彼であるナオトとは何回か来たことがあり(マスターには付き合っていたことを言っていない)、次は彼にすればええやん、なんて言われたのだった。なるほど、復縁か?いや、あたしはそんなの望んでいない。ナオトと別れたときも、腹を下すほど思い悩んだし、今さら戻りたくはないのだ。付き合っておいてなんだけど、今の彼に男性としての魅力をどうしても感じない。
それなら新しい男だ!というわけで、柳くんに合コンのセッティングを要望しておいた。次いで、昔馴染みの男友達に恋人ごっこをさせてくれと土下座しておいた。これがヤケクソと評されれば反論の仕様がないが、寂しさを何かで埋めないことには前に進めない。仕事ばかりに打ち込むほど出来た女ではない。今年で27歳、まだ無理が効く年齢だと自分では思っている。
サクと元に戻れたら。以前のように過ごすことが出来たら。共に老いることが可能ならば。そうしたい気持ちは喉から溢れているけれど、そう易々と覆したくない。あれだけ二人とも号泣して別れを選んだのに。その労力のせいか知らないが、近ごろ仕事がボロボロなのである。意地でもやり直したくない理由は、そこ。
サキちゃんはまだまだこれからやで。マスターはそう言った。客相手だからといって甘言を吐く方ではない。本心で、そう言ってくれている。ひとまず手近なところ、例の昔馴染みに、彼女にしてくれと頼み込むとあたしは笑った。ビール三杯、ウイスキー二杯飲んで。それでもどことなく酔いきれない、ああ、まだ水曜日だ。