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sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 転職してまだ三ヶ月だが、生涯かけて感謝を惜しまないであろう、最高の上司に出会えた。前職の上司たちも嫌いではないし、尊敬しているところもあるのだが、第二の父と思える人は初めてだ。あたしもこんな風になれるだろうか、絶対になりたい、なってみせる。そう思える人。
 今は遠く離れているので、電話で家のことを相談した。家族皆が明るく楽しくやっていけるように。そのためにどうすべきかを告げてくれた。凝り固まってガチガチになった気持ちをほぐしてくれた。45分間の会話で、あたしの荷物は一つも二つも軽くなった。人は人に頼らなければいけない。自分一人でどうにかしてみせるだなんて、本当の大人なら、そんなことはしない。潰れてしまうから。多少の背伸びはしたとしても、たまには泣いたり怒ったりする必要があるのだと。上司の深く優しい声は、骨身にしみた。
 嗅覚、という表現を上司は使った。誰を信用して話をするか。その選定は言葉で説明できるものではない、嗅ぎ分けるものだと。今までの25年間をあたしは振り返った。ナオトを捨ててサクと付き合ったのは、まさにそれだった。学歴も収入もない男を優先した理由。ああ、そういうことなんだ、と納得した。
 数多くの同期の中で、カツヤを選んだときだってそうだった。他にいくらでも頼れそうなスペックの人材はいたのに、彼にした。結果、数多の問題を生み出してしまったわけだけど、あのときのあたしには彼が必要だった。おそらく、彼の方も。
 思い通りに行かないことの方が遥かに多い。これからもっと、そうなっていくのだろう。それでもあたしは、何とか生きていかなければならないし、少しでも自分の思い通りになるように、それ相応の努力は必要だ。