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sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 電話でナオトに洗いざらい話した。かなり直接的な表現で。怒られるか、はたまた呆れられるか。そんな反応を予想していたのだが、彼の感想はこうだった。

「疲れてたんやね」

 気が抜けた。
 確かにそうだ。あたしは疲れていた。慣れない環境に損な役回り。恋人は傍にいない。愚痴を言うだけでは、到底解消されなかった。肉体的な癒やしをあたしは求めていた。
 いやあ、セックスって凄いですね。不満ゲージが一気に下がりますもの。だからといって、恋人以外の男と寝ていいわけではないんだが。

「責めてるわけじゃないんやけどさ」

 ナオトが言った。

「それをよく元彼に相談できるなあって」

 あたしは盛大に吹いた。そう、ナオトは一つ前の恋人なのである。今では飲み友達であり、よき理解者なのだが、一般的にはこんな相手に相談などしないだろう。
 悲しいかな、あたしには友達が少ない。女友達の数はゼロに等しい。頼れるのは親友にクラスチェンジした昔の男のみ。そんなわけで、ナオトに電話をかけたのだが、彼はそんなあたしを面白いと思っているらしい。あらゆる面で特殊なのだとか。

「それで、サキはどうしたいの?」
「今の彼氏さんが大事だから、振ってそっちに行くことはしない」
「じゃあ浮気相手とはこれっきり?」
「誘われたら揺らがない自信がない」
「そうなん?」
「ぶっちゃけ、身体の相性がいい」

 ぶっちゃけすぎである。
 もし付き合っているときにこんな話を聞いたら、間違いなく発狂するとナオトは言った。当然である。あたしもわかっていて悪いことをしている。ストレスのせいにも、お酒のせいにもできるかもしれない。だけど、身体を求めたのはあたし自身。言い訳なんてしたくないのだ。
 あたしは一体何を学んできたのだろう。これまでの数々の失敗から。失敗の一つ一つを、さほど後悔していなかったのは大きいかもしれない。あたしには懺悔をする心が足りない。だから同じことを繰り返す。
 自分の身体を大事にしろと、何人かに言われたことがある。左腕を傷つけたときや、タバコを吸っているときや、簡単に男と寝たときに。それを口うるさいと思っていたのは19歳のとき。今は違う。