sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 カツヤはあたしより二歳年上で、大学の先輩にあたる人だ。
 あたしの気まぐれから二人で夕飯を採ることになり、池袋の交差点で彼を待った。パーカーの色がとても似合っていたので、あたしはそれをやたらと褒めた。
 リクエスト通りの夕飯を食べた後、落ち着いた雰囲気のバーに行った。前々からこういう所で酒とタバコを楽しみたかったので、願ったり叶ったりだった。
 彼はあたしの本来の性格と、大学時代の様子を見抜いていた。大人数での飲み会が好きではなく、サシでゆっくりするのが好き。ハードロックとメタルに傾倒し、クラッシュデニムをはいていた。そんなことがバレているとは思わなかった。
 ところで、異性の同期と二人きりで居るところを見られるのは、それなりにマズい事である。この職場では。噂というものはいくつもの尾ひれをつけてその辺に漂ってしまう。なもんで、あたしは「彼氏さんにべったりキャラ」を予めさらしておいた。これで誤解が完全に消えるわけではないが、一応。あたしはただ、酒が飲める人と一緒に居たいだけだ。
 カツヤにはサクのことを詳しく話した。女友達に聞かれても煙に巻くのに、写真まで見せた。結婚するの、と聞かれたので、多分、とそっけなく答えた。カツヤはしたいの、結婚、と聞くと、全く、という答えだった。
 バーではローリング・ストーンズのライブ音源が流れていた。さすがにいつのものかまでは判らなかった。あたしはスプモーニと、チャームについていたミントをかじり、日曜日の心休まる夜の時間を満喫した。