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双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 東京に居ながら、関西人だけで、関西資本の飲み屋に行った。トオルもシュウジも、大学の友人で、出会ってから7年は経っている。見慣れた内装、同じ味。キャベツはおかわり自由だった。
 彼らは同じ部屋に住んでいる。いわゆるルームシェアというやつだ。同性同士なら、最近じゃ珍しくないのだろうが、彼らの部屋にはもう一人住人がいる。アヤカちゃんという女性である。
 飲み屋へ行く前に、あたしはその部屋を訪れた。男女混合、三人暮らし。ワンルーム。水回りだけは、あたしが来るということでシュウジが片付けたらしく、まあまあ綺麗であった。しかし、積み上げられた未整理の荷物にあたしは戦慄した。そのほとんどは、トオルの物らしかった。
 アヤカちゃんは用事があったので、あたしは男二人と焼き鳥をつついたのだった。とても美味しかった。そして、あたしは彼らから暮らしぶりを聞いた。皆、それぞれに不満があるようで、炊飯器や包丁のことについて熱く討論していた。
「アヤカちゃんは、おれが片づけると怒るねん。まるで私が汚くしているみたいやんって」
とトオルは言った。
「せやからオレがやってるんやん。トオルが出勤して、それからアヤカちゃんも出て行ってから、オレは二人の食器を洗ってる」
とシュウジが言った。
 あたしはアヤカちゃんのことをよくは知らない。彼女とは、トオル伝いに知り合ったのだ。まずに二人が同居をはじめ、それからシュウジが引っ越してきたのだった。
「オレが来るまでどうやって暮らしとってん?」
とシュウジはマイナーな銘柄のタバコを吸いながら言った。トオルは答えなかった。
 それでも、この奇妙な三人暮らしが成立しているのだから、若者って面白いなあと思う。今後彼らの生活が、どんな風に終わりを告げるのか、傍観者のあたしはただただ見守っていこうと思った。会計は五千円ちょっとだった。あたしはトオルに千円札を三枚渡した。