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双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 職場では普段メガネをかけているので、同僚に印象がまるで違うと言われた。カラコン?とまで聞かれたがそうではない。ネットでまとめ買いした、普通のワンデーアキュビューだ。
 17時頃に梅田に着くと、袴姿の女性を見かけた。そういえば、卒業式シーズンらしい。あとは就活生らしきスーツの学生、あたしみたいに仕事終わりの社会人など。今週はやけに暖かく、あたしはダウンジャケットをやめてライダースジャケットにしていた。それでも少し暑かった。
 ケイから電話があり、仕事が長引きそうだということで、梅田ではなく彼の会社の近くへ行くことになった。どうせ家から一時間かかる距離まで来ているのだ。さらに足を延ばすことは、それほど嫌ではなかった。
 あたしはサンマルクカフェで時間を潰した。ここのコーヒーは好きではないが、仕方ない。キャスターの1ミリを用意していたので、それを吸いながら「都市と都市」を読んだ。図書館で借りたのではなく、ジュンク堂で買ったやつだ。三章まで読んだところで地下鉄へ向かった。
 19時頃、ケイと合流し、小さな焼鳥屋に入った。壮年の店主とその妻、愛想が良くも悪くもないアルバイトの女の子がいた。あたしたちは、社会人数年目の二十代が、一般的にする話をした。すなわち、知り合いが結婚しただとか、学生の頃は楽だっただとか、そういう類のものだ。
 店を出ようとすると、他の客がケイの名字を呼んだ。どうやら彼の上司らしかった。女性と二人連れであることを冷やかされていたが、日本人の若者らしい態度でやり過ごしていた。そしてこの店で最後に食べた焼おにぎりがひどく美味しかった。
 ローソンで簡単な買い物をして、ケイの家へ行った。彼は素行不良で実家を追い出され、一人暮らしを始めたところだった。その辺りの詳細は知らない。彼も記憶があやふやだと言っているし、それほど聞きたい話でもなかった。
 学生が住むようなワンルームの部屋には、家具がほとんどなかった。辛うじてテレビとテレビ台があるのみで、テーブルすらなかった。缶チューハイを飲んで、フローリングに直置きの布団で眠った。
 あたしがもうすぐ関東へ行くから、その前に会いたかったと、気持ちの悪いことを言われた。それはたかが数ヶ月なのに、どうしてそんなことを言うのだろうと思った。
 朝になり、モスバーガーが開くまで、無意味な時間を過ごした。ケイはiPhoneでゲームをしていた。あたしは震災の報道番組を見ていた。
 部屋を出る時に、あたしはこっそり自分のネックレスを置いていった。「S」のアルファベットモチーフだから、誰の物かはすぐ分かるだろう。
 チーズバーガーとコーヒーを注文し、喫煙席で朝食を採った。ケイは午後からの予定を立て始めた。あたしは家に帰ったらすぐに寝ると言い、実際にそうした。