sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 知り合いに誘われ、牡蠣を食べに行った。主催者は、仙人みたいな風貌をした六十代のおっちゃんで、彼の車で西へと向かった。八人乗りの大きな車で、名前は二回くらい聞いた気がするが覚えられない。あたしは車にてんで興味がなかった。市内の各地でメンバーを拾い、三時間ほどかけて目的地に向かった。メンバーは六十代が四人と二十代が二人。若造は、あたしと恋人のサクである。彼は指先の皮を爪で剥ぐ悪癖があり、あたしはそれを目で注意した。車中でおばちゃんの一人が、この前無謀な運転をしたことを語った。サクは黙っていたが、眉が少し動いていた。彼は多くの男性の例に漏れず、普段は温厚だが運転中は毒舌が冴える質である。無茶な運転をする中年女性についての文句を、あたしに散々言ったことがあるので、あたしは心の中で腹を抱えていた。
 いい天気だった。あたしは日焼け止めを塗っておいて良かったと思った。40分ほど並んで、牡蠣にありついた。焼き牡蠣はさらに待ち時間がかかるということで、それ以外のコース料理にした。生にフライ、蒸しに土手鍋など。正直、牡蠣はそんなに好きではなかったのだが、それは今まで新鮮なものを食べたことがないからかもしれないと思った。今回食べた牡蠣はとてもあっさりしていて美味しかった。
 少し時間が余ったので、神社に行くことになった。子宝を授ける何とかかんとかがあるところで、入口すぐの絵馬にもそのようなお願い事が多く書かれていた。この神社の歴史はよく知らないが、子供ができないというのは何も最近の悩みではないのだと改めて思った。ずっと昔から、子ができなくて周囲から冷遇され哀れまれる女性はいくらでもいたのだ。だからこそ、あたしは子供は早く産めなんて言ってくる年配が大嫌いである。子供は当然にできるというものではないじゃないか。ただ神社にきただけなのに、あたしはそんなことを考えていた。
 帰りは思いっきり眠っていた。元々そんなに会話が弾むようなメンバーでもなかったし、ビールも飲んでいた。時折目を開けて、サクの眉の形をぼおっと眺めていた。彼は高校球児のようにキリリと形を整えている。あの処理は何歳まで続けるのだろう。
 途中サービスエリアに立ち寄り、不味いコーヒーを飲み、順番に下ろされて帰宅した。