sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 前の会社の同僚と久しぶりに飲んだ。非正規雇用の辛酸を舐めた仲。彼はあたしより一年遅く、正社員の座を手に入れる。
 元同僚の贔屓目かもしれないけれど、彼は結婚相手としては申し分ない男性だ。無駄金を使わない、生活力がある、女性への配慮ができている。加えて大企業の内定が出たとあれば、まさに引く手あまたであろう。だからこそあたしは、しょうもない女に捕まるなと助言した。楽をしたい一心で、繕って嘘を吐いて笑顔を見せる奴に騙されるなと。
 女は大抵、薄汚い。
 手取りが6桁あるかないかというような働き方をしたことがあるせいで、あたしも彼も金にはがめつい。だからこそ話が合う。安居酒屋で砂ずりを放り込み、現実ばかり口にする。彼が女性に求める条件はまず一つ、共働き。あたしが結婚式をしたくない部類の人間だと知ると、いい嫁だと誉めてくれた。綺麗なドレスを着るよりも、いい掃除機が欲しいのだ。
 サクのことを考える。結婚について具体的な構想を練っている、愛しい恋人のことを。本当にそうなるかは勿論わからないけれど、共に生活していく相手を今から作り直すのは、考えるだけでうんざりするのだ。
 この年になると、減点方式で人を見るようになる、と元同僚は言った。あたしはそれに同意した。感情よりも、何よりも、生活がまず先に立ち、それに支配されていく。
働くこと。暮らしていくこと。
 きっかけは愛だ恋だと綺麗に飾るさ、それがゆとり世代の可愛い妄言だもの。