sakiblog

双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 サクがくれたものは天然石のピアスで、見方によって七色に移ろうものだった。マーキュリートパーズというらしい。あたしに似合うものを、見事に選んでくれた彼に、抱きついて感謝した。地元で買ったというイチゴのムースケーキも美味しかった。ムースが好きだなんて言ったことあったっけ、と聞くと、単に自分が食べたいものを買ったのだと答えた。食べ物の嗜好が大体同じだという自負があったらしい。実際にそうだから、あたしたちは食事の場所を決めるのにあまり困ることがない。但しその日の夜は、あえて場所を決めていなかったため、夕飯を求めてさ迷うことになった。思いのほかどこも混んでいて、何軒か回ることになってしまったのだ。別にマクドか吉野家でもいいよ、とあたしは言ったのだが、誕生日の夜にそうするのは俺が情けなくなるからと、一つ先の駅まで歩いた。結局、焼き鳥がメインの居酒屋にたどり着き、あたしは一心不乱にキャベツにかじりついた。けっこう空腹だったのだ。酒がまわるのも早く、友情とは何ぞや?などと妙に小難しい問答を彼に課した。彼は慣れた様子であたしの言葉をさばいていった。
 25歳はもっと大人だと思っていた。貯金は一人暮らしを始めるのに困らない程度あって、仕事にも大体慣れて。あわよくば家庭を持って、学資保険やらに悩んでいるのかと。そのどれもを実現できていないが、あたしはとても幸せだ。