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双極性障害Ⅱ型。只今リハビリ出勤中。まずはカテゴリから「双極性障害と診断されるまで」を読まれることをおすすめします。

 就活生も新入社員も、全員同じようなスーツを着ているのに、なぜか見分けることができる。持ち物の種類や色が、一番の判断基準なのだけど、仕草とだとか、顔つきが違う。具体的にどうとは言えないが。契約社員二年目を迎えたあたしは、就活生を見れば応援したくなるし、新入社員を見ると羨ましくなる。今年こそはあそこに加わりたかった。
 女性誌か何かに、「女友達と付き合いをやめたきっかけランキング」というのが載っていた。3位が「ライフスタイルの変化で話題が合わなくなった」で、25歳になるあたしにはそれがよく理解できる。仕事、結婚、出産という人生の節目において、「差」が出てくる年齢だ。就職すらしていない人間にとって、子育ての話はとてもとても遠いもので、嫌になることさえある。彼女らがあたしを見下しているとか、哀れんでいるようなことはない(と思う)が、そういう話を聞くと卑屈な気分になる。なので、なるべく付き合いを控えるようになった。当然、彼女らに罪はない。あたしが一方的に、家庭を作ることに成功した女性に嫉妬しているだけ。早婚も晩婚も一長一短、一概にどちらが良いと言えないことは解っている。
 しかし、頭で理解していても、気持ちが追いつかない時がある。相手に悪気がない場合は、特に。十年来の友人がいるが、彼女は若くして式を挙げ、一児の母となった。彼女がたまに言うのが、「30歳過ぎて結婚しても、純白のドレス姿なんか似合わないし、はっきり言って見苦しいよね。肌も衰えているのに、首とか背中とか出してさ。出産リスクも高くなるし、障害児が産まれる確率もぐっと上がるし……」というようなことである。ドレス姿が見苦しいかどうかは別にして、出産リスクのことは事実なので仕方がない。ただそれを、30歳過ぎてから結婚するかもしれない相手に言うのはどうなんだ。あまりにも無邪気に話してくるので、あたしは毎回反論できずにいる。うん、そうだね、と気の抜けた返事をする。彼女といると、まだ結婚できていないあたしは負け組、これから結婚してももう遅い……そんな気分にさせられる。なので距離を置くことにした。悪いけど、無理なんだ。
 あたしは今年も、しがない契約社員を一年間続ける。それでいい。サクも非正規だがようやく職が決まった。彼と結婚するなら、数年後になるだろうが、今の平均初婚年齢は28歳だ、そんなものなのだろう。少なくとも、彼といるときのあたしは、幸せだ。